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zoom RSS 映画日記「ツォツィ」 普遍的なテーマを扱っているんだね

<<   作成日時 : 2007/04/10 12:28   >>

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 アフリカ好きとしては、2006年アカデミー賞外国語映画賞を受賞した「ツォツィ」の話は、昨年の段階でネットニュースで知っていて、日本では公開しないのかなって思っていた。そして、やっと公開。これも、「ホテルルワンダ」と皮切りにして、「ダーウィンの悪夢」「ルワンダの涙」「遠い夜明けに向かって」等々のアフリカが舞台やテーマの映画が多数公開されたおかげだと思っている。

 そういえば、「ナイロビの蜂」はケニア、現在公開中の「ブラッドダイアモンド」はシエラレオネが舞台だね。

 めぐりめぐって試写の招待券が手に入り、見てきた。ワールドカップサッカーコリア・ジャパンの際にもチケットが手に入るなど、なんとなく念じれば何とかなるって感じがして、こういう運はあるんだなと思うことしきり。

 さて、映画だ。
画像
 舞台は南アフリカのソエトのスラム。不良という意味の“ツォツィ”と呼ばれる少年が、自動車強盗をして、乗っていた赤ちゃんを面倒見るはめになり、そこから彼が少しずつ変わっていく様子を描いている。

 黒人の中でも経済格差が出ている状況、スラムでの少年たちの行き場と将来のない生活。あっけなく人を殺し、死んでいく様子。多くのストリートチルドレン。

 南アの特徴的状況を探せば、いくらでも探せるが、この話は舞台をメキシコシティやマニラ、モスクワ、リオデジャネイロに変えても、何の違和感がないだろう。それほど、普遍的なテーマを扱っている。

 ヨハネスブルグの高層ビルや高級住宅地とソエトのスラムを対照的に映し出すことで、スラムに暮らすことのこころの荒廃、圧倒的な格差を描き出している。

 ここまでひどくないとは思っても、日本でも格差社会の、いわゆる負け組みとか滑り落ちた中流に身を置く自分としては、鬱屈した精神のありよう、刹那的に行きたい誘惑、まじめに生きてどうなるんだという自暴自棄の誘惑など、深層心理を剥き出しにされた居心地に悪ささえ感じた。

 本当にまだ子供じゃないかと思える、ツォツィのやるせなさ、あやうさ。暴力と犯罪に身を置き、仲間とつるんでいることで辛うじて社会につながっている。冒頭のツォツィの凄みを利かせた絶望を貼り付けた表情が赤ちゃんとかかわり、夫をなくしたシングルマザーと交流することで表情が普通の少年というか、青年に変わっていく。最後に滂沱の涙。また、赤ちゃんの両親の家に踏み込み、愛情を物質で表現した赤ちゃんの部屋でぼうっとするツォツィは赤ちゃんを通して自分の不幸な子供時代を癒していっているのかもしれない。

 アフリカということで観に行って、やはり世界で多くの指示を集めるには世界の普遍的なテーマを扱うことなんだなぁと理解して帰ってきた。
 2002年に南アフリカのソエトを訪れた時、HIV感染の女の赤ちゃんとであった。顔が似ているのか、妙に私になじんでいたその赤ちゃん、私の膝に座ってじっとしていた。映画を見ながら思い出した。もう今はいないんだろうなぁ・・・
ツォツィ
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『ツォツィ』
@新橋・スペースFS汐留、ギャヴィン・フッド監督。 南アフリカ・ヨハネスブルク。アパルトヘイトの爪痕が今も残る街に生きるひとりの少年がいた。本名は誰も知らない。 ツォツィ=不良と呼ばれるその少年(プレスリー・チュエニヤハエ)は、仲間とつるんで窃盗やカージャックを繰り返し、怒りと憎しみだけを胸に毎日を生き延びていた。仲間を捨て、つらい過去を封印し、未来から目をそらして…。 ある日ツォツィは、奪った車の中にいた生後数ヶ月の赤ん坊と出会う。生まれたばかりの小さなその命は、封印していたはずのさまざまな... ...続きを見る
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